
「honoka」遊佐未森
『honoka』は2001年に出たアルバムですが、実はあまり聴き込んでいなかったんです。
「オレンジ」「遠いピアノ」「クレマチス」などは好きなのですが、あとはどんな曲が入っていたかしら?という感じでした。ごめなさい~。
でも、昨日、本当に久しぶりにアルバム一枚通して聴いてみたら、「えっ、『honoka』ってこんなにいいアルバムだったけ?」と思うくらい良かったんですよ。
わりと静かなアルバムでね。タイトルどおりに、ほのかな世界が描かれています。
聴いていたら、なんだかとても心が安らいでしまって。
気持ちが透明になっていくようでしたよ。
ゆっくりと温かいお茶を飲みたくなるような、深まる秋を感じるような、今の季節にあうアルバムだなぁと思いました。
日本的な音と、アイルランドやスコットランドの音とが、とてもいい具合に溶け合って、心が和らぐようなメロディーになっています。
そして、メインボーカルはもちろん、コーラスが端々まで美しい。
美しいだけじゃなくて、遊び心みたいなのものや、かわいさも感じるのです。
どの曲も良いではないか!と思いましたよ。
「通り雨」のしっとりとした優しさ、「Pie Jesu」の聖なる美しさ、幻想的な「月夜の浜辺」(中原中也の詩を朗読してます)、小さかった頃を思い出させるような雰囲気の「leaf」、いろいろ良くって、すごくうれしい再発見でした。
それで、今日もまた聴いています。
もともと好きな「オレンジ」は、イントロから引き寄せられ、これから何か楽しいことが始まるような気持ちになります。
「遠いピアノ」は、ノスタルジック全開で、遠い記憶を辿って行ける曲だと思います。好きだなぁ。
「製造中止」になってるけど、試聴はできます→
こちら(iTunesで購入できます)